「四柱推命で見れば見るほど悪い運に見えます……」あなたのその見かたは、合ってるの?

日本プロ野球界の至宝イチローさんの四柱推命の命式は従児格です。
占術よもやま話し

(上は日本球界の至宝イチローさんの四柱推命の命式、えらく食傷ばかりに偏った立派な従児格の命式。才能がキラキラ耀く命式。)

今週は、わざわざ北海道旭川から対面鑑定のお客様がいらっしゃいました。
初めましてのお客様ではなく、私が占い鑑定をお仕事にしたばかりの4年前の最初の頃のメール鑑定のお客様で、今回が初めましての対面鑑定となりました。

わざわざ飛行機で私とのこの占い鑑定のためだけに、北海道から東京までのご遠方からいらっしゃったとのことでしたから、お土産として今ままでになかった気づきや視点などを鑑定でしっかり持ち帰らせて差し上げたい所です。
(もちろん、遠方でなくとも近場でも、レジャーや旅のついででも、お客様に対する気持ちは同じですけどね!!)

そして鑑定の翌日にはこちらのメールを頂きました。

綾野先生
昨日は大変お世話になりました。ありがとうございます。

昨年末から色々と病気になって体調を崩し、一日一日をやっと終えたら明日はどんな体調だろうと常に不安感に取り憑かれながら過ごす毎日が辛く、さらに交通事故も重なって絶望していたところ、ふと先生の事を思い出し東京まで足を運ぶことになりました。
先生に会って直接鑑定して頂いて本当に良かったです。

実は東京に着いて皇居を巡ってる時もひどく疲れバテバテで、これから鑑定なのに大丈夫かと不安だったのですが、先生とのお話が始まると体調の不安も忘れ、興味深いお話にあっという間に時間が過ぎてしまいました。

ネットの情報で勝手な解釈をして自分の命式にも悲観していましたから、現在も未来も明るい事は言われないと思っていました。

しかし、自分が思ってた事と全く違うお話で…目から鱗でした。
悪い悪いと思っていた命式ですが、予想に反して希望を持てるお話をして頂き、とてもうれしかったです。
あと数年、自分の体を労わり、パワースポット等で良い気を補充しながら何とか持ちこたえたいと思います。

でも今が一番辛いのだ、とわかると未来に希望が持てます。

娘の鑑定も大変ためになりました。勝手に思い違いばかりしていましたので…
人生の傾向、特徴を知ることで、私も子供も良い面を伸ばし、焦らずゆったり構えて人生を送りたいと思いました。

四柱推命って本当にすごいですね…恐ろしいほど全てを表しています。元々興味がありましたが、ネットを鵜呑みにした薄っぺらい知識で間違いだらけでしたので…
今回の鑑定で衝撃を受け、本格的に勉強したくなりました。

来春今の仕事を辞めるまでは時間的にも体力的にもなかなか難しいのですが、とても興味深いです。

この度は本当にありがとうございました。お会いできて本当に良かったです。

また行き詰まりましたらその時はどうぞよろしくお願いいたします。

「目から鱗」とか「恐ろしいほど全てを言い表す」とか「衝撃を受け」などなど、過分なお褒めの言葉をいただき「イヤァ~それほどでも……」な私ですが、これは四柱推命の基礎部分をしっかりと踏まえていれば、分かってしまうことなんですよね。

しかし、よその国の四柱推命の勉強の事情は良く分からないのですが、はっきり言って今の日本でのインターネットの無料占いなど一般に公開されている四柱推命の情報でこの基礎部分の土台をしっかり作ることは不可能です。だって、

  1. 内格なのか外格なのか?
  2. 格局の判断 喜神・忌神の判断
  3. 六親五類(通変星と呼んだりしますよねー)、それぞれの喜神運の時の象意、忌神運の時の象意
  4. 十干の干同士の関係性

最低限ここら辺が分からないと、まったくお話にならなず、四柱推命で人の運勢や人物像をどうのこうのと言える段階ではないんじゃないかなと思います。

しかしまともに勉強しようと思っても、一番肝心な1番と2番の格局の判断や喜神・忌神の判断の辺りで分からなく迷宮状態になり月日は経つばかり…という人がかなり多く存在するのが四柱推命です。

「四柱推命は流派によって結果が違うから……」
というのが当たり前のように言われており、色々な情報が錯綜していて、ちゃんとした情報に辿りつけるまで何が正しいのかがわからなくなってしまうからなんでしょうね。
私もそうでしたから良く分かります。

そして更に3番目の比劫・食傷・財・官殺・印綬の六親五類の象意をきちんと把握しなければならないのですが、これも喜神の時の象意と忌神の時の象意に分けて理解しているか?となるとこちらもかなり混迷状態といえると思います。

少し前も、どう見ても比劫が喜神に当たる命式で、干の関係も悪くないのに、「来年から劫財が来るから金運が最悪になる! 最悪! 不幸のどん底になる!」とご自身でご家族の命式を判断してもってきてこられた方がいらっしゃいました……。

最悪、不幸のどん底とかは別として……金運が悪いは忌神の劫財の時の象意で、喜神の劫財の時の象意ではありません。
喜神の劫財が巡るとまったく違う良い象意が表れます。

ネットの無料占いの情報や一般向けの簡易な四柱推命の本などですと、どうしても六親五類の象意はものすごい端折って伝えられていて、その上悪い象意も良い象意も一緒くたに伝えられているの場合が多いので、悪い象意は極端に強調されて伝えられるため、正しく把握しきれていない場合がほとんどではないかなと思われます。

人は良い予言が外れた時の心のショックからの防衛本能か、または謙虚さのせいか、良いことよりも悪いことの方を必要以上に強くインプットする傾向があります。

だから喜神・忌神の判断もなく、六親五類の象意が良いのも悪いのも一緒くたに書かれていると、どうしても極端に悪いのばかりに心を強く奪われてしまうというわけですね。

しかもものすごい端折って書いてあるので、極端に悪いものばっかりを強烈に心に刻んでしまう→自分は運が何て悪いんだろうと思う→性格も悪いみたい、でもそんなこともないんだけどなぁ……→四柱推命って怖いことしか言わない占いだわ、当たらないしさ……という

勝手に自分の命運を最悪と決め付けて不安と絶望に支配されたままの負のスパイラルに陥る……というケースが結構多いんではないかな?と思います。

今回お見えになったお客様は、食傷が命式中にたくさんある身弱の命式の方で、「ネットで食傷が多いと病気になりやすかったり事故に遭うと出ているのを見てそれで……」とのことでした。

格局を判断するとこの方は、食傷が喜神(良い働きをする)になる従児格の命式の方で、食傷の悪さよりも食傷の良い象意が出てくるタイプの方でした。

比劫にしても食傷にしても、一般向けの簡単な本や初心者向けの講座などでは伝えられていない概念がいくつかあり、その象意、概念は二言三言の説明で片付くものではありません。
ここらへんは確かで豊富な情報を持っている師について伝えてもらうしかないなという所です。

ですので、今回は食傷が良く働くとどういう特徴が出てくるか?とたっぷりと説明しました。
(当の私が食傷だらけなので、ここら辺は得意分野です~)

お客様はなぜ自分がわざわざ前からすごく気になっていた四柱推命のことでわざわざ北海道から東京まで来たのか?がよーく分かったと思います。

また比劫に対して食傷が多いとどうして事故が起きやすくなるのか?ということも、決して自分の乗った飛行機が墜落するとか、外で道を歩いていれば空から鉄板が頭に直撃するというような運命ではないということも。

そしてどうしてご自身がこのような運命学のお勉強に向いているか?ということも。

でもだからと言って、私は良い物は良いともちろん伝えますが、悪いと危険信号が出ているものまでもをわざと良く捏造解釈してアゲアゲ永遠の中二病で、全てOKよ!心配ないわ?のようなお花畑タイプ、ポジティブもどき信仰志向の鑑定はしません。

自分がそういう鑑定をされるのがとても嫌だからです。

転職・退職は思いとどまった方が良い時、健康に充分留意する時、職を選ばず堅実に働いてお財布の口はしっかり締めないとダメ時などなどはちゃんと前持って知って対策を取り運の悪化を抑える、それができるのも命術、運命学の良さなのですから。

いたずらに恐れるというのとは、全く違うことです。

そんなようなことですから、確かに占いの帝王と言われるくらいに素晴らしい四柱推命ですけれども、その勉強の道のりは基礎の部分だけでも、低いレベルで満足せずにより高みを求めれば求めるほど険しく長く終わりの見えない五里霧中の山中を彷徨うといった状況になりがちですが、良い知識情報を豊富に持つ良き師に出会えることでその道のりは飛躍的に明るく開けてくるものです。

本格的に勉強したいなあと思っているみなさんも、良い先生に出会えると良いですね。

たまにお客様から鑑定の時に聞かれたりすることがありますので、次回のブログの記事では四柱推命の初学者・全くの入り口にいる方にまずおすすめの書籍数冊をご紹介しますね。