漢方などのお話で、「気き・血けつ・津液しんえきまたは?水すい」
という言葉を聞いたことはありませんか?
この気・血・津液の3つの要素は人間が生きて行くのに必要な基本的な要素とされています。
このどれが不足しても元気に生活して行くのに困るということですね。
この中の津液が汗やまたは体の中に必要な水分に当たります。
ですので、これが不足すると皮膚や粘膜が乾燥気味になったりするわけです。
夏の暑い時に発汗すれば大量に体中の津液が消耗されますし、また大量に体中の津液が消耗されれば、今度は連携関係にある血の水分が応援に行きますので、そうなると身体中がカラカラ気味になって行きます。
津液と血はヒートアップした体をクールダウンさせる役割りをしていますので、これらが暑い夏場に不足していると、、、そう、ちょっとした暑さでもテキメンに熱中症でダウンしやすくなってしまいます。
なので夏は暑いこともあり、冷たく冷えた飲み物をたくさん摂って水分補給!となりがちですが、ここでお母さん方に是非知っておいていただきたいもっと賢い夏場の水分補給の知恵をお教えしますね。
身体中をクールダウンさせるための津液の補給方法は、冷たい飲み物で摂るよりも温かい飲み物の方が胃腸が断然吸収しやすいのです。
逆に体温超えの炎天下で運動しているわけでもないのに(こんな時は外で運動するのはいけませんね・・・)冷たい飲み物や食べ物を取ってばかりだと、夏の胃腸に負担をかけてしまい胃腸の消化力が下がってしまい摂ったものは身体を潤すのに必要な水分とはなりにくくなりますので、これはあまりおすすめできない暑さ対策方法です。
そして胃腸が吸収しきれずに過剰に摂りすぎてしまった冷たい水分は余計なものとして体に蓄積されて、夏が過ぎた後の秋や春先の止まらない咳や鼻水として排出・・・、あるいはお肌は乾燥肌なのに水ポチャの水太りタイプということにつながります。
それでは胃腸が吸収しやすい温かくて、そしてミネラル分の塩分をも含んだ物って何があるでしょうか?
そう、お母さんがお家で作ってあげられるお味噌汁です!
もし、お子さんの朝ごはんがパンにバナナに冷たい牛乳といったものであるのならば、その冷たい牛乳をぜひお味噌汁に変えてあげてみて下さい。
できればパンを塩むすびに変えてあげられればもっと良いかも。
お味噌汁で塩分水分補給できれば、清涼飲料水を過剰に飲んだりする必要や塩分補給にわざわざ塩飴を買うことも少なくなりますし、忙しい朝でも最近はチューブタイプのお味噌がスーパーで売られていますので、大きめのマグカップに注いだお湯に溶いて乾燥ワカメと乾燥ネギを加えれば、コーヒーを入れるのと同じくらいに素早くカンタン手間いらずでお味噌汁の出来上がりです。
朝の温かお味噌汁で日中の熱中症対策になりますよ。
夜ごはんでお味噌汁もまた日中に失われた津液の補給におすすめです。
そしておやつ時の午後3時には糖分と油脂分コッテリのおやつよりも、季節のジューシーな果物がおすすめ!
なぜならば、こういう消化に負担のかかるコッテリお菓子を分解するのにも、津液がたくさん使われるからです。
中国語では果物のことを「水果・Shuiguo」と言います。
文字通りに身体中に無理なく行き渡って浸透する水分を豊富に含んでいる食べ物と知っていたのかなと思わせてくれます。
スイカやぶどうにキウイに梨に桃などなど、果物を食べる時も冷蔵庫から取り出したばかりのキンキンの冷えた状態ではなくて、室温で30分以上は置いたものが胃腸が無理なく吸収してくれて身体に必要な水分として行き渡りますのでぜひ室温でどうぞ。
そして、血は睡眠のゴールデンタイムの夜11時にはしっかり睡眠に入っていないと、中医学では血の貯蔵庫である肝の臓器で血の補給作業ができなくなると言われています。
また眠るべき時間帯の陰の時間帯の特に亥時(21~23時)・子時(23~翌1時)・丑時(1~3時)に睡眠に入っていなければ、心の臓器(心臓)が過剰な火の気を生むために、夜更かしは翌日の頭痛や熱中症の遠因になります。
(お母さんの遠くない未来の更年期障害の症状が加速することも・・・)
お母さんのお味噌汁と早寝早起きで元気に暑い季節を乗り越えられる家族みんなでエネルギーアップできる開運術です。
*雑穀コーン茶*
身体の余計な熱を取り利尿作用のある煎った緑豆に
ハトムギとトウモロコシの実とひげに、
脾(胃腸)の気を補う陳皮がブレンドされたお茶。
暑さの厳しい季節に携帯する水分補給のお茶におすすめです。