愛することについて

私は紫微斗数の占いでいう命宮に欲望の星の貪狼星が入っていますせいか、「こうしなければいけないとか「こうであるべき」とかの思考判断パターンよりも、損得で物を計るところがあります。

だから自分が何か事を起こしたり何か選択する時はもちろん、自分の身近な人やお客様へも「この今の局面、どう立ち回ったら今後のために得策か?」なんていう基準でアドバイスしているかなあと思います。
(ええ、でも必要程度の倫理感とかは持ち合わせているとは思います、いちおう……^^)

だから占い師である私は人様へ運命学という学問を使ってアドバイスする立場だからといって、「人とはこうあるべき」「魂の向上が大切……」なんていう高尚なお説教を説いているような宗教家や思想家なんてもんではないわけですよ。

それよりも普通に生活していて日常に起る瑣末事が起因して起る「こういう場合はどうしたらいいのかな~」「これからどうなっちゃうのかな~」などのお困りごとに占いを使って傾向と予測を立てて「こうした方がこれから先、より良くよりHappyに切り抜けられますよ~」とやっているわけです。

お客様も、高尚な説法お説教や倫理学やありがたい哲学の教えに救いを求めていらっしゃるのならば、何も占いの知識が少しばっかりあるだけの市井の一般ピープルと何ら変わらない私の所なんぞにはいらっしゃらないと思います。

で、先日は恋愛相談でお見えのお客様が対面鑑定にいらっしゃいました。

まあ恋愛相談というのならば良くあることです。

ただ、今回は事情がちょっとやっかいといいますか、お客様にはご主人があり、そしてそのお相手の方にも同じように奥様やお子様たちがいらっしゃいます。

そんな恋愛。

そこだけで見るといわゆる「ダブル不倫」というものにカテゴライズしてしまうでしょう。

ただ、鑑定前にいただいたご相談メールの内容と実際にお会いしてからのお話を聞いて見ると、そういういかにものダンナだけじゃつまんないから~みたいな遊びっぽい背徳的で刹那的な印象はまるで受けなかったのです。

それぞれお互いの配偶者に出会う前からのお付き合いをお相手の家庭を壊すことなく、親密で大切な気持ちの通じ合うお友達以上の関係として続けて行きたいということでした。

こういうのは、もう「気持ちや感情」のことですからね。

この人が好きだ、この人といると気持ちが通じ合って落ち着く、楽しい、ずっと一緒にいたいというのは、感情以外の何物でもないでしょう。無いほうがおかしい。

逆にそういう気持ちがあるから仲の良いお友達になったり、男女だと結婚して夫婦になったりするんですよね。

一般社会の常識ルールからいったらこれは「深く関わらないほうが、もしご主人や相手の奥様が怒ったりした時に調停やら裁判などで不利だからお付き合いすることは得策でない」ということになるでしょうが、お客様がその時求めていたものはそういうことではありません。

「私は、純粋にあなたと一緒にいて、とても気があって落ち着く、楽しい、あなたの今の家庭を壊すことしたくない、もしもうあなたが私のことを嫌いになって必要としていないのならば、私は潔く身を引きます、ただ好きだ、もし私のことを想ってくれているのならば、離れていても気持ちが通じていることを確かめたい、それだけでもう充分」

これはもうエゴや執着ではなくて「愛」というヤツではないでしょうか。

しょうがない、人間は高尚な魂を持った神でも何でもない、肉体を持って生まれている以上、感情や気持ちを持った生き物に過ぎないんですから。

お客様が求めていたものは、いつもいつも湧いてきて、そしていつも心が捉われてしかたがない、このなんとももどかしい気持ちの持って行き方でした。

易やタロットでお相手の方の客様に対する気持ちを見て行き、この頃連絡の途絶えた彼の今の心の様子をうかがっていきました。(これができるのが占いさ! 説法やありがたいお説教や人生相談カウンセリングではできないこと)

悪い結果ではなく、お客様のことを想っている、一緒にいると楽しい、会いたいと思っていることはちゃんと出ていましたので、「こういう行動を起すと上手く行って今の何とももどかしい持って行き場のない気持ちは落ち着くはずですよ」なんてアドバイスをしました。

これがまだ若い嫁入り前の娘さんが、相性も良くない離婚もする気もない妻子持ちのおじさんに捕まって不倫ということであれば、せっかくのこれからの適齢期に結婚して家庭を持って子供を生んでのチャンスをみすみす逃すことになるかもしれないから止めた方が得策だとアドバイスすることでしょう。
それでも尚、彼女があえてその試練にもまれてでも辛い立場を学び乗り越える必要があり、今思い描いている理想とは全然違う予想もつかない所に行ってしまうかもしれない、それに耐えうる強さを持つのならば、それも辛いことがたくさん待っているけれども一つの良い選択でしょうねとアドバイスすることでしょう。

また、四柱推命の命式でお互いに惹かれあう良い相性であるから、だから別々に家庭を持ってからもお互いに長く続いている関係であることと、そして1人の男を2人の女で取り合って三角関係で悩ましい辛い思いをする様子が命式にはっきりと出ていることを伝えました。

三角関係で苦しむ運命などと、そんなよろしくないことが出ている場合は伝える時には、「今は言わないほうがいいかな?どうしようかな?」と考えるところですが、このお客様にはどうして自分とお相手の彼とはこうなったんだろうかとず~っと考えていた気持ちの整理のために得策だろう、役に立つだろう知りたいだろうし、その場しのぎの下手な慰めやどこかで聞いたことのあるようなスピ系のお花畑ちゃんの癒しの言葉よりも本当のことを知った方がよほど今の気持ちが癒されることだろうと思い、そのまま隠すことなく伝えました。

いつまでも彼のことを想っているのは自分のワガママやエゴなのかなと考えていたお客様は、どうしてこういう現状なのか?が腑に落ちたようで、結果OKでした。(こういうことができるのも、占いさ! ただし、ちゃんと当たればのはなし)

仲が良いと、なまじ年の頃も合う男と女だから友達のままではいられない、愛ってつらいですね。しかしそんなもどかしい辛さの先に至福が待っていたりするのも愛ですよね。

抑えてガマンできる愛なのが大人だな、大人の恋愛相談でした。私も勉強になります。

出あった頃の無邪気に楽しかった友達仲間時代に戻れれば、こんな思いはしなくて済んだのに……という内容の歌詞の宇多田ヒカルのこんな曲があるんですよーというお話をしてその日の鑑定は終わりました。

気持ちが伝わり心穏やかな日が来ればと思います。