四柱推命で傷官・食神が強いと結婚できないんですか?

結婚運の占い

前回の記事で「六気五気によると今年は地震の多い年とお伝えしましたが、陰の土の己年の今年は地震は地震でも大きな地震が起こるような年とはならないとのことです。

ちょこちょこと揺れを感じることが多いこの頃ですが、常に備えながらも安心して頂ければと思います。

さてさて、つい先日対面鑑定でお会いしたお客様から
「最近はスピリチュアル系が好きな方たちの間で、こういう四柱推命のような東洋の占いの波が少しづつ来ているようだ」
ということを聞いたのですが、それは本当なのでしょうかね~。

何でも四柱推命で出てくるような
「食神があるとこういう人で、傷官があるとこういう人で~」
のようにスピ系の方がやっておられるらしいのです。

そうなんですか~、「◯◯があればこういう人で~」とか「▲▲があればこういう人で~」とは通変星を取り入れて何か動物占いのような感じで使っておられるのでしょうかね~。

私ももうスピ系の方からはトンと遠ざかって随分と経っておりますのでそんなことになっていたとは全く知りませんでしたが、ここ十数年間の間に世間で突如台頭してすっかり席巻されてしまったスピリチュアル勢力の波に押されて、かつての輝きを失いすっかり下火になって地味に細々とという感じになってしまっていたかのような占い業界、東洋占術、ここに来てついに復権の兆しなのか?と思いました。

占い系に限らずファッションでも音楽でもどのジャンルでも流行やトレンドの流行りすたりはリバイバルして循環して行くものですからね。

なのでこれからは「スピリチュアル四柱推命」や「スピリチュアル紫微斗数」がこれからどんどん誕生してお目見えしてくるのでしょうか。

スピリチュアルは四柱推命とは違って「この時期は良くないですねっ!」と厳しい現実を突きつけられる心配はないので、夢があってキラキラしていて誰でもすぐに特別な私な気分で幸せになれそうな雰囲気で入りやすいですし。

そういった需要もあることでしょうし、それで何か気持ちが救われるようなことがあったり、前向きな気持ちになれて停滞していた物事が良い方向に進んだりといったことがあったりしたのであれば役に立っているわけですから、それはそれでその方にとって何かの良いきっかけとなったのであれば、良いのではないかと思います。

でもただですね私この頃、
「命式の中に傷官・食神があるから結婚できないとネット占いで見ました」

傷官などの食傷は男性である官殺を剋してやっつけてしまうからというものですね。

このようなこういったご相談の内容が最近少し増えていまして、
こういう「●●があるから~これこれだ。」のようなのを見ますと、私はもうウンザリしてしまいます。

だって、例えば命式の中に傷官や食傷などの食傷があっても結婚して子供もいるごく普通の家庭のお母さんのデータはうちにたくさんあるからです。

★★私よりも2日だけ先に生まれた私の同級生の友だちの命式★★
年 

月 丁 (月令己土)
日 丁
時 不明

これは、日干が火の五行の人の命式だから年干の己と月支の丑と日支の未のこの3つの土の五行は食傷に当たります。
時柱には何があるのか分かりませんが食傷の数は3つもあるので充分に多いと言えます。

地支は夫婦の場所の日支の丑がすぐ隣りの未と冲して、これで辰か戌が巡ると三刑になりますが、そこそこ稼いで来るダンナさんは趣味の活動に夢中で浮気をする気配もまるでないので深刻な不満を抱えることもなく賢く可愛い子供たちにも囲まれて良い奥さんお母さんとして暮らして本人も「平凡だけど結構幸せ♪」と言っています。
(おそらく時柱に未を守るかもしくは冲してくる丑を抑える地支がいると思われます・・・)

そしてもう一例はこちら。

★★私の会社員時代の後輩女子の命式★★
年 癸丑

月 辛酉 (月令辛金)
日 己巳
時 

この人の命式は金の五行に当たる食傷が地支に巳酉丑の金の食傷の三合局ができていて天干の辛金と庚金がますます強まって食傷が大変に強い従児格の命式ですが、多すぎる金の五行の食傷が強い火の力で暖められて柔らかくなる丙の正印の大運が来てから今まで長年付き合ってきた男性とようやく長い長い春を終えて正式に結婚しました。

この人は食傷が強いからといって別に男性や目上の人に対して言いたいことを遠慮なしに何でも口にするような子ではなく、自分の夢に向かって一直線!だったためかちょっと浮世離れしていて天然ちゃんのような風変りな発言はあるものの可愛らしく男性陣たちからはモテていて永遠の少女のような面を持っている子でした。

この命式の中には強い食傷が女性にとって男性に当たる官殺を剋して壊してしまっているところが見当たりません。

それに大運で男性の官殺の干の甲や乙が巡ってきても、食傷で剋されてしまうどころか甲は日干の己と干合、乙は時干にある庚金と干合で仲良しの関係でくっくいて彼女自身とつながっちゃいますからね~。

食傷の技能や表現といった面が突出していて今はITの専門職についていて、若い時代には会社を突然辞めそれまで会社の仕事と並行してやっていた演劇に本格的に取り組んで女優業をちょっとやっていたこともありました。

だから要するに私の言いたいことは、結婚運や恋愛運はただ単に食傷が「ある」とか、食傷や官殺を単体で「ある・なし」だけで、このタイプはああだこうだと見ていても全く当たらなくて使えないということですね。

実際に恋愛、結婚運の判断にはもっともっと謎を解くための秘められた秘密がたくさんあるので本当はなかなか難しいものなのです。。。。

あと他に良くあるのが、
「命式のここの位置に比肩があるから自己中でワガママで、組織に向かない」
というのも見かけたりしますが何でしょうかねこれは。
何だかムカついてきます。

自分がそうなのですが、私自営業志向で上の人から見れば生意気タイプではありましたがこれでも一応会社員時代は部署の中で浮くこともなく仕事に関しては上司からは腰かけOL程度ではありましたがまあまあ評価されていて、みんなでチームワークを組んで仲良く力を合わせて一つの目標(本部長が間違って捨てた重要書類を見つけるために部署の社員総出でゴミ集積所でゴミさらいしたりしたこととか……)に向かって作業をしたりすることはお祭りみたいにテンションが上がるので結構好きでしたよ。

私の強い比肩はその良い働きが目立つようになる喜神で、そしてそれを壊して阻害してくるようなものがないのと、そして食傷に多く洩らされているからですね。

それと自営業志向で実際にそうなってしまっているのは、地支の商売や自営業の原神である食傷が命式の中に「ある」ということだけではなくて、自分が食傷と一体化してしまっているから。

忌神の食傷なので、今時の世間の流行りからは外れていてニーズの少ない地味で古臭くとっつきにくいイメージばっかりな東洋占術の方向に行ってしまいました・・・。

このように比肩・劫財・食傷・傷官などの通変星の十神を表面上だけお手軽に薄っぺらく取り入れると変なふうに外してしまい、せっかくの夢いっぱいのキラキラなスピリチュアルなのに「私そんなことないのにな~」とがっかりされてしまい、夢も何もなくなってしまうのではないかな~と。

そしてまた「何よ~、やっぱり四柱推命って当たらないんじゃないの~」とやっぱり東洋占術はダメだわ!のようなイメージがついてしまうことが少々心配ではあります。

ですので、これからスピリチュアルに四柱推命の要素を取り入れてやってみようとお考えの方がいらっしゃいましたら、色んな命式のデータの実例を集めて見ていって、せめて五行の相生・相剋関係とそして良い五行と悪い五行の分類→喜神と忌神の分類比劫・食傷・財・官殺・印の六親のそれぞれの良い面と悪い面の把握程度くらいは取り入れてやって行かれた方が良ですよと思うこの頃です。

(あ~、お手軽じゃなくなっちゃいましたね・・・(^-^; )