親子三代続いた家業が潰れたのは嫁の私のせいでしょうか?

仕事運の占い

先日はご家庭の経済状態や今後の仕事運や心身の健康面などでのご不安を抱えたお客様がいらして、ご依頼者本人である奥様とそしてそのご主人のお二人の鑑定を行いました。
(鑑定にみえたのは奥様お一人です)

鑑定の事前に拝見したご主人の四柱推命の命式は以下の通りです。

年 癸卯 
月 癸亥
日 癸未
時 辛酉

今年61歳
大運 49-58戊午 59-68丁巳 69-78丙辰

この命式の特徴的なことは、地支の亥卯未の木の五行の食傷の三合局、
そしてその天干は日主と同じ癸の比肩が並んでいます。

食傷は財を生み出す原神で、商売や経営を表すもの。
これが年月日の位置でその食傷の三合局、言ってみれば商売経営の絆で比劫の同じ癸同士が並んでしっかり連結しています。
(比劫には仲間という意味もありますからね~)

年の位置は祖父母や先祖
月の位置は実家や親
日の位置は自分

ですから私はこれはもしかしてご主人と親御さん、そして祖父母の三世代で商売か何かをやっている家の方かな?と思いました。

時柱には強い印綬の柱もありその可能性が高いと思えました。
(時柱には、本人が○○するもの、印綬には職場や○○という象意があるから)

年・月・日の柱と合わせて店舗か何か持って商売か事業を経営している人に見えました。

時柱の印綬が本人の癸水を生じて運命の用神となっている命式です。

そして大運を見て見ると、ちょうど今は59歳からの丁火の大運にいる時期です。

これですとこの命式にエネルギーを与えている用神の辛金が強い丁火の火から剋されてしまっています。

少し前にこんな記事を書きましたが、これと同様のことがご主人の身の上に起こっている時期と推察しました。

職場から離れたり、事業や店の経営をやめる時期の見方・四柱推命編
以前にこんな記事を書きました。 自分が所属している勤め先の職場から離れたり、自分が経営している事業から離れたりする(要するに倒産・店じまいなど)時期の見方の例ですね。 今度は四柱推命での見方の例の一つをお伝えしましょう。 まず職場を表すもの...

鑑定でお会いしてそれらのことを確認したら、やはりお祖父さんの代から親子三代に渡り酒屋さんを営んでいたそうで、それをちょうど今の丁火の大運に入った時点の数年前に閉じてしまっていたそうで、

(ちょうどコロナ禍に入り、世に未曽有のコロナ不況が猛威を振るい出した時期でしたね。)

現在この命式のご本人のご主人は週に数回のアルバイト収入のみという状況となっているそうです。

印綬の辛金が剋されて弱まってしまうと、命式の天干に出ているのは比肩の三つの癸水のみということになります。

比肩・劫財の比劫には体力・体育会系などの象意があるので体力仕事の仕事、または役職や責任者的なポジションの職、または専門知識などの頭脳を活かす仕事などとは縁が薄くなり、ひたすら体力勝負の肉体労働者や単純作業の労働力要員の仕事だったり派遣、アルバイトやパートなどといった社会的に立場の弱い労働者になりがちです。

いくら比劫が良い五行の喜神だとしても用神がメタメタにやられて比劫ばかりになればこうなります。

だから時柱の辛金が強い丁火から剋されたことはずーっとおじいちゃん、お父さんから受け継いできた家業の主の生き方を辞めなければならなくなったという運勢的にとても痛いことでした。

鑑定に見えた奥様はご自身も家計を支えようと何か仕事が出来ればという気持ちはあるのですが、最近では持病のリウマチが悪化して以前のように外に働に行くことはできないという心身ともに辛い状態ということでした。

ご主人には腹を括って同じアルバイト・派遣などであれば少しでも良い条件の所を選び収入を増やすようアドバイスし、そしてこれからリフォーム予定のお住まいの風水環境を整え悪化した経済状況の改善を今後やって行きましょうということで手を打ちました。

そして奥様は
嫁ぎ先の家業がこうなってしまったのは何か自分に良くない災いをもたらす運があるからなのではないのか? 

だから自分はこの家に嫁いでこなかった方が良かったのではないか?

とずっと自分を責め続けて体のみならずメンタルの健康に支障を来たしていた様子でした。

(もともとメンタルが弱めな命式に加え、現在のお住まいの家具の配置を伺った所、やはり健康面が悪化しやすい位置にベッドがありましたので、ベッドを置いてはダメな場所のレクチャーをしました。)

そして、ご主人の命式を見た私が言えることは、
ご主人の仕事運がここの時期に来て思わしくなくなることは誰が嫁いで来ようと来まいと、もう生まれた時からこのように運勢の筋書きで決まっていたことなので、当然奥様のせいなどではありません。

それをお伝えしたらホッとなさっていた様子でした。

奥様の場合はこれからもう少し先に金運が今よりは良くなる時期が来るのでそのことをとにかくお伝えしました。

このようなことは、恵まれた異性運や結婚運を持っていて相手探しであまり苦労がなかった人がどんなに婚活を頑張ってもなかなか良縁に恵まれない人のことを理解できないのと同様で、もともと良い仕事運や社会運を持っている方にはなかなか分かってもらいにくいのですが、本人の努力不足や慢心、能力不足がもたらすことではなく、もう避けられない運命がもたらす災難や試練ともいうべきものですから、今できうる限りのことで最善を尽くして凌ぐことが何よりです。

運勢の筋書きは時に残酷なまでに現実を示すものでもありますが、それを読み解いて
「よし、悪い運の時期から抜けるこの時期までの辛抱だ」
と腹を括る時に使えるのもこのような命理占です。

出口の見えないトンネルにいる最中の時は辛いですが、先に明かりが見えれば辛さのストレスもうんと軽くなるはずと思うのです。